なんですと

香港、裏切られた約束のなんですとのネタバレレビュー・内容・結末

香港、裏切られた約束(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

2019年の香港で、民主化を求めて起きた市民の抗議活動を捉えたドキュメンタリー。自由であることや、民主主義、社会主義などの社会のあり方について、とても考えさせられた116分だった…

デモなどを起こした時に、事態を落ち着かせようと警察が出動するところまでは分かる。日本でもそうだろう。

ただ、日本の警察とは、全然彼らの立場が違う。彼らは組織として、一般民衆ではなく、中国本土の共産党と繋がっている。共産党の考えに背く人々は「敵」なのであって、日本のデモに対して警察が恐らくするであろう「なだめる」ような対応をする対象ではなく、デモの武器を持たない民衆に対して容赦なく攻撃を加えてくる。。。

地下鉄等のインフラも、民衆の味方ではない。民衆が集まりにくいように運行を止められ、警察の移動にのみ使用される。

ちょっと日本では考えられない事態で、驚く…。

また、民衆も一枚岩ではない。デモを、良く思わない民衆もいる。中国本土からの移民や、恐らく現状特に大きく生活に困ったことのない人。共産党の思想に大きな抵抗のない人。一枚岩にならないように、本土から人がたくさん送られている。

映像の中で主に登場していた人たちは、みんな現在は懲役刑を受けているか、行方不明、または英国などに亡命している。

平気で人が行方不明になる社会にも、驚く…。

ほんとに、民主主義は、いろいろめんどくさいししばしば愚かしいけど、こういう(一党)独裁国家の様子を見ると、ほんとに自由というのは素晴らしいな、と思う…
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