売れている熟年作家キャサリン(ローラ・ダーン)が、不動産仲介会社に勤める壮年社員のオーウェン(リアム・ヘムズワース)と恋仲になっていくラブ・ストーリー。映画としては意外性のない物語でも当事者である登場人物には胸ときめく非日常の出来事であるのが良く伝わってくる。悪くない。
有望作家が招待されたモロッコ保養旅行。駆け出し作家である恋人リリー(ダイアナ・シルバース)に連れられて場違いなこの集まりに居心地よくないオーウェンが、居合わせたキャサリンに次第に好意を抱いていく心情変化が自然に描写されていた。
キャサリンが歳下のオーウェンに心惹かれたタイミングも分かるし、元々、知的女性に惹かれながらもちょっと甘えん坊なところも持ち合わせているオーウェンの魅力も丁寧に表現されていたと思う。2人とも相手の気持ちを思いやれるイイ大人である。ローカルな映像的魅力が今一つ足りない小旅行エピソードやテンプレのような愛交シーンは少しだけ惜しいかも。
字幕翻訳は柏野文映氏。