狂言誘拐の失敗をきっかけに殺人事件が次々に起こる。
たんたんと起こりうる事態が発生するだけで、正直いってあまり面白くなかった。
ノンフィクションだから仕方ないかと思ったら、ノンフィクションのフリをしたフィクションらしいし。何だそりゃ…
そもそも、狂言誘拐をきっかけに大事件が起こるという筋書きは、大昔から使い古されている。(「大誘拐」とか)
首謀者が大げさな演技の気弱なキャラクターで、そもそもこんなだいそれたことを計画しそうにない。他の登場人物が深刻な中、一人だけコメディ要素の強い浮いたキャラクターになっており、一貫性がない映画になっている。
また、刑事を妊婦だー、その旦那の絵が認められたーとかも人生の幸福のモチーフとしては単純すぎやしないか。
しかも犯人が理解不能な殺人鬼の時点で、人生の対比になっていない。
全体として、フォークロア(ほら話)をモチーフを散りばめて意味深にしているがまとまりがない。
寒そうな舞台の映像と、女性刑事の憂いを帯びた演技と、映画が短い事だけは良かった。