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誰も守ってくれないのRのレビュー・感想・評価

誰も守ってくれない(2008年製作の映画)
4.4
どこを切り取っても重くて苦しい映画でした。
ラストのさよなら、のあのセリフから、高校生になっても大学生になっても、社会人になっても「加害者の妹」というレッテルを貼り続けられる沙織の現実を考えさせられました。そして、ペンションの夫婦に生まれてくる子供も生まれた時から「被害者の兄弟」なのだと。
加害者と被害者だけでなく、その家族も同じように苦しみ悲しみを抱えながら生きることになる。加害者が許されないことをしたという事に変わりはないけれど、だからと言って加害者家族に死をもって償えというのはおかしい。事件の背景を見れば見るほど更にどうしようもできないやるせなさに苦しくなりました。頭では分かっていても、映像として見ると、生々しくて本当に辛かったです。
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