れおん

アット・ザ・ベンチのれおんのレビュー・感想・評価

アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)
5.0
残り者たち。まわらない。守る役割。ラストシーン。さびしいは続く。晴れの日も、雨の日も、朝方から深夜まで。人の人生を覗きみれる場所なんですよ、ここは... 小さなベンチに集まった人々の人生の何気ない一片を覗きみる。

奥山由之監督・製作。生方美久・蓮見翔・根本宗子・奥山由之、4人の脚本家によるオムニバス映画。

愛おしい。俳優陣・製作陣の映画に対する愛情が溢れている。感情を言葉にのせて相手に伝える、人間の儚くて刹那的な瞬間。伝わらないもどかしさに悲観せず、時間と空間を幾度となく共有して、感情と言葉の分離を乗り越える。小さなベンチから覗く物語。こんな物語を人間である限り紡げるのであれば、ちょっとは生きてみたいと思えた。
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