チッコーネ

ドリアン・グレイ/美しき肖像のチッコーネのレビュー・感想・評価

4.0
オスカー・ワイルドの小説を現代風俗(当時)に翻案した作品。
全体を耽美な雰囲気が覆い、ヘルムート・バーガー全盛期の高慢な魅力が炸裂する。
衰えぬ若さと生来の美貌を正しく使えば、酒池肉林の日々に…、その詳細な描写は後半、どんどんエスカレートしていく。
登場する女たちの豪奢なスタイリングとよろめきぶりが楽しいほか、お便所ハッテンの場面まであり、トラッシュ!
また当時の欧州恋愛映画風BGV場面やフランシス・レイ風の音楽まで取り入れ、盛りだくさんに展開する。

冒頭は一人称カメラを多用、車の後部座席にカメラを据えた場面も登場。
夜のロケ撮影は照明がビカッとし過ぎていて、安っぽい。