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ペドロ・パラモのesewのレビュー・感想・評価

ペドロ・パラモ(2024年製作の映画)
2.5
2024.11/13

フアンルルフォの幻想文学を映像化。に失敗したチャレンジ作品。

エンタメ性はありません。コマンという街のある金持ちの一代記。主人公はその金持ちの非嫡出子で母の遺言をもとにコマンに訪ねてくる。が、コマンはすでに廃れ、亡霊が語りかけてくる死者の街となっていましたさてこの街がこうなった由縁を語り聞かせましょうという感じ。

セットなのかCGなのかはわからないけど雰囲気作りは良い。文学なら立ち上がるだろう物語と物語世界の広がりが、たしかな映像によってなくなってしまう。その欠点を工夫しないとラテン文学の映像化は成功しないように思える。ガルシアマルケスの百年の孤独が同じnetflixからドラマ映像化されるはずだけど不安になった。

2024年の今映像化するとどうしてもフェミニズム視点でも見てしまうけど、女の身体を性欲を処理する道具として当たり前のように使う男という生き物、あまりにも酷い横暴だなと思わされる。実父による小児性加害に限らず。
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