このレビューはネタバレを含みます
やられた。ぶん殴られた。人と人の出会いと育む心。距離が近いというのもまた種類が変わると残酷なものになる。
各々の独白シーンがしっかり見せ所としてあるけど、銭湯のバイト仲間のさっちゃん役の伊東蒼さんが圧倒してた。ケラケラ飄々と接する元気な子。そんな子の健気な気持ちが純度高くて、とても苦しかった。
恋愛映画と括られるけど、人間ドラマでもある。大好きな人が失われた時に残る喪失感とその人が残した想いを胸に刻むひたむきさ。
愛情と喪失と育む想いをそれぞれ魅力的な俳優陣が最大音量でぶつけてきた。
劇場内でも啜り泣く声があちこち聞こえてきたし、エンドロールから続く余韻でしばらく呆けてしまった。