このレビューはネタバレを含みます
皮肉に満ちた神の奇跡。
イングマール・ベルイマンの作品は、これで5作目となります。
本作は宗教色が強く、前提知識を必要とする敷居の高い作品でした。
それ故、本レビューを書くにあたって再鑑賞を行う際、付>>続きを読む
何かを残すには。
本作は、死体役ばかりの売れない俳優である吉田広志(奥野瑛太)が下手ながらも生きることと向き合い、デリヘル嬢の加奈(唐田えりか)との出会いによって、一世一代の大芝居をすることになるとい>>続きを読む
1つのベンチで展開される、リッチな会話劇オムニバス。
本作を観た多くの映画好きがジム・ジャームッシュの諸作品を思い浮かべたかと思います。あるいは、本好きなら星新一の短編集の手法を想起させた方もいたか>>続きを読む
確実性のない、妄想的現実からの脱却。
本作は、鑑賞から時間が経った今でも鮮明に、物語展開や画の切り取り方、俳優陣の演技の様を覚えています。
そこには文学的な感触があり、その余白を自分の中で調理して考え>>続きを読む
迷走と焦燥に押し潰される、くすぶり芸人譚。
皆さん、お久しぶりです。何とか生きてはいました。
卒論の追い込み期間に入ったことで、趣味に時間を割けなくなってしまい、レビュー執筆は疎か映画鑑賞までもがスト>>続きを読む
自分を保つための関係性。
投稿に時間がかかってしまい、本当に申し訳ございません。
私生活の歯車が完全に狂ってしまい、何も手につかなくなってしまっていました。
今日から通常通りとはいかないでしょう>>続きを読む
願いに転じた流星群。
『言の葉の庭』以来の映像文学と称するのに相応しい、ポエティックで行間にその白眉があるタイプの映像でした。
監督の俵海太さんには、カメラマンとしてのキャリアが15年あるそうで、その>>続きを読む
映画によって掬われる愛。
本作は、映画監督デビューを目前に控えた折村花子(松岡茉優)が、自身の企画をプロデューサーに奪われてしまったことをきっかけに音信不通だった家族に連絡を取り、不思議な男、舘正夫>>続きを読む
一緒に生きるということ。
Filmarksにて応募したオンライン試写会に当選したため、一足先に鑑賞させて頂きました。
本作は自閉症のジェイソン(セシリオ・アンドレセン)が、父親のミルコ(フロリアン>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「もしも」を超えた、過去によって形作られた今の人生の肯定。
お待たせしてしまい、申し訳ございませんでした!
本作は、鑑賞した7月31日から今日まで2024年新作ベストトップ10に残り続けている作品です>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ジョーカーという概念の解体と反省。
公開日にIMAXレーザーGTで1回観た後、通常の劇場でもう1回観させて頂きました。
どちらも字幕版での上映でした。
観客の入りは当然上々で、各々期待感を高めながらこ>>続きを読む
〈2024/10/15加筆修正〉
ここ数レビューで前置き、余談フォーマットが定着してしまったため、本レビューを機に控えさせて頂くことにします。
今後は何か評価に関係ないことを入れるにしても、本編内に少>>続きを読む
〈2024/10/13加筆修正〉
本レビューが記念すべき300レビュー目となります。
これまで1回でも反応して下さった方々、本当にありがとうございました!
貴方がたのおかげで、不定期ながら投稿を続ける>>続きを読む
『HAPPYEND』Fan’s Voice独占試写会にて、一足先に鑑賞させて頂いておりました!
日本シネアーツ社の試写室には初めてお邪魔したのですが、入り口を間違えそうになるハプニングがありつつも、何>>続きを読む
〈2024/10/6加筆修正〉
毎度言っている気がしますが、お久しぶりです。
この作品は9月2日に観たまま、今の今まで放置しておりました。こういった作品が大量にあるため、書くも書かぬも自由であるはずな>>続きを読む
〈2025/1/13加筆修正〉
フォロワーの皆さん!お待たせしてしまい、申し訳ございませんでした!
5月28日に初めて本作を観て咀嚼し切れなかったため、時間を空けて6月15日に再鑑賞致しました。
そこ>>続きを読む
Filmarksにて応募した、映画『八犬伝』東京試写会に当選致しましたので、意気揚々と参加して参りました!
『夜明けのすべて』以来の神楽座での鑑賞でしたが、少々緊張感はありつつも概ね楽しむことができま>>続きを読む
圧倒的な説明不足をライブと可愛さで乗り切った、人気アイドルアニメ完結編、第1章!
私の本シリーズ鑑賞歴は、TVアニメ1期、2期、OVAと、本編に位置する映像作品にはすべて目を通し終えているといった具合>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
鮮度の落ちない愛と拳銃。
第35回東京国際映画祭で気になっていたタイトルがU-NEXTで配信されていたため、早速鑑賞してみました。
本映像の概要は、妻に先立たれたサバ人間が桃という女性と出会い、行動を>>続きを読む
その優しさを渡すとき。
普段見慣れているアニメーションとは文脈の異なる、超写実的なアニメーションに仕上がっており、独特な空気が流れている作品でした。
感覚としては、鉛筆デッサンにそのまま命が吹き込まれ>>続きを読む
大変長らくお待たせ致しました!
カレンダーを遡ってみると、どうやら2月8日に鑑賞していたようです。
実に7ヶ月も熟成させていた訳ですが、時間を置いたのにはこれといった理由がないのが驚きです。
強いて言>>続きを読む
喪失の只中で。
実は、8月1日に観ていたのですが、今の今まで寝かせておりました。
書きたい気持ちはあったのですが、鑑賞した後はかなり食らってしまっていて、時間を空ける必要があるなと、感覚的に本作のレビ>>続きを読む
星くずたちの再生ロードムービー。
東京での公開初日に、舞台挨拶付きの上映で鑑賞致しました。
本作は、押し付けがましさをまるで感じない、古き良きウェルメイドな内容で楽しめました!
キャラクターが皆よく立>>続きを読む
『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』、『何食わぬ顔』と同様、第35回 東京学生映画祭「ゼロ年代学生映画特集」にて鑑賞させて頂きました!
今泉力哉監督の登壇もあり、ディレクションに関して質問させて頂けたの>>続きを読む
青の時代へと至る道程。
原作ファンとして、公開2日目に観に行かせて頂きました!
本作の概要は、人生に実感をもてていなかった高校生、矢口八虎(眞栄田郷敦)がとあるきっかけで美術に興味をもち、東京藝術大学>>続きを読む
『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』と同様、第35回 東京学生映画祭「ゼロ年代学生映画特集」にて鑑賞しました!
short versionのレビューとなりますので、ご了承下さい。また、今後long ve>>続きを読む
生きやすいだけの今の否定と芸術的飛躍。
恥ずかしながら先日初めて本作を観たのですが、とんでもない大傑作だったため、一気にオールタイム・ベストに入ってしまいました!(2024/8/19現在)
気付けば、>>続きを読む
Filmarksプレミアムの枠で当選し、学生映画祭「ゼロ年代学生映画特集」にて鑑賞致しました!
いつもの試写会の雰囲気とは少し違っていて、心なしか緊張してしまう自分がいました。
どうやら学生映画祭と銘>>続きを読む
距離感を測れないヤマアラシの葛藤。
依存性に悩むろう者の主人公に寄り添った繊細な作品で、劇伴がないことも相まって緊張しながら観ることとなりました。
他者を受け入れる、ならびに信じることは、誰しも難しい>>続きを読む
尋常でない暑さを軸に描く、躍動と皮肉。
本作はアーティスティックな映像で、人間の運動と黒い笑いを映し出したコメディ作品となっていました。
ストーリーはほぼないと言ってよく、異常な暑さに苦しめられる人々>>続きを読む
自然と人工、人類はどちらを選び取るべきか。
本作は多くを語らない、余白を楽しむ内容でした。
概要としては、海辺の家に住む母親の元に、娘を連れた息子がやって来て、災害や海面上昇で今母親が住んでいる海辺は>>続きを読む
地味アシスタントの切実な願望。
本作は映像作品として見応え満点の内容で、15分という短い尺の中に映画的な楽しさが沢山詰まっていました。
高級車のCM撮影が進む中、主人公である地味なアシスタントがテレビ>>続きを読む
シリーズ最高火力の作画でお届けする、古き良き王道ジャンプ漫画映画!
本作は、お誂え向きの敵役とその仲間たちを用意し、メインキャラクターたちとぶつからせるといった、往年のジャンプ漫画映画のプロットをヒロ>>続きを読む
規範と選択がもたらした生き地獄。
本作は、飛び込みでタップダンスのレッスンを求めてきた天才少女を、聖職者の家政婦が受け入れるか否かを描いた作品でしたが、描きたいことが短い尺の中にまとめられていて良かっ>>続きを読む
「薬」が照らした、人間という生き物。
本作はショートフィルムとは思えない満足度を誇っていて、1本の作品として素晴らしい出来でした。
あらすじとしては、バックパッカーの男女が、見知らぬ女性に赤ん坊を預け>>続きを読む
証明できない嘘の重圧。
本作はモーリという少女に視点を寄せた、寓話的な語り口が良い味を出している作品です。
まず映像が雄弁で、圧倒的なリアルに基づくロケーションの壮大さ、荘厳さがあり、背景に映されてい>>続きを読む