このレビューはネタバレを含みます
幸せな家族を襲う不条理なゲームの連続。
二人組の半笑いの青年がもてあそぶように家族を壊していく姿は悪魔としか言いようがない。激昂するでもいら立つわけでもなくただただ弱いものを痛めつける事を楽しんでいる。
好奇心で捕まえたトンボを幼さゆえの無邪気さで頭をつかんで引き抜くような感覚を覚えた。
この二人に出会ったことが運のツキだったなのだ。
純粋に楽しいから殺しているのだ。
自然の法則にのっとると死んだら終わりなのだが、片方が生きている場合リモコンで時を戻せるようだ。この二人を攻略するにはリモコンを隠す(壊す)か、同時に倒すのみだ。ほぼ無理ゲーである。
二人組があえて逃げるチャンスを作って家族の誰かがあわよく逃げ切れたとしても時を戻して障害を除けば二人組の勝ち確である。どうしようもない。
時折、まるで我々が観ていることを知っているように、カメラに語りかけてくるのも怖い要素の一つだ。
”オマエがそこから覗いているのを知ってるぞ”
”次はオマエだぞ”
そういう意図があるのがわからないがそんな感じがした。
とにかく不愉快で不条理で不思議な感覚になる映画だ。