ドヤ氏

映画ドラえもん のび太の絵世界物語のドヤ氏のレビュー・感想・評価

4.3
久しぶりの映画ドラえもん。

これは傑作!!!
まさかの今年ベスト級!!

長年ドラえもんを観ていないそこの貴方!!
これは絶対に観に行った方が良いぞ!!

オープニングがとにかく素晴らしい。これだけで2,000円払う価値があると言っても過言ではない。今回の題材がアートということで、様々な名画の世界でドラえもん一行が探検するオープニング映像。古今東西の名画それぞれの質感でキャラを描いていて凄い。美術好きとして密かに期待していたものを想像以上のクオリティで見せられ、オープニングの時点で打ちのめされた。

舞台設定も歴史のロマンに溢れている。
舞台となるのは13世紀の中世アートリア公国。火山の大噴火によって灰に埋もれてしまい、現代では歴史に残っていない国家という、トロイやポンペイを思い起こすような設定に胸が熱くなる。

もちろん物語は映画ドラえもんらしい冒険活劇で、「歴史×アート×SF」という好みの要素満載の展開にワクワクが止まらなかった。ラストバトルのアイデアも、なるほど!そうきたか!!と膝を打った。往年のエンタメ映画の影響もたくさん感じられる。インフィニティ・ウォー/エンドゲームやBTTF、ゴジラなんかを思い出したりしていた。

のび太のドラえもん愛が伝わる展開に、小中学生はもちろん、大人にもぶっ刺さるメッセージを添える。「好きこそ物の上手なれ」。愛することが何よりの第一歩なのだ。マイロが必死にあの絵を守るところにグッときた。

1つだけがっかりポイントを。
パル役の鈴鹿央士が下手すぎてパルが話す度に現実に引き戻されるのが残念すぎる。もう少しなんとかならなかったのか⋯。

正直ダークホースでした。
ドラえもん、侮れませんねえ。
ドヤ氏

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