[] 70点
さて、コロンビアン西部劇である。元々はコロナ前くらいに製作されたドラマ作品だったようだが、再編集されて映画になったということで巡り巡って日本に辿り着いたらしい。舞台は1902年、内戦直後のコロンビアの山間部。冒頭では顔の濃い似た装備のおっさんが大量に押し寄せてきたので、覚えきれるか不安だったが、すぐにほぼ全員死んだので杞憂だった。殺した犯人である革命軍兵士の主人公アルフレドは兄嫁が妊娠したと知り、政府軍にいる兄を探している。最初に知り合った新人写真家のベニートは、政府軍の将校に父親を殺され復讐を誓っている。そんな二人は毎回捕縛され喧嘩して仲間が加わるというジャンプ漫画スタイルで旅を進めていく。雑な部分も多いがキリストくんという悲しい過去を背負った無口なおじさんの万能感が面白すぎてだいたい帳消しに。セルジオ・レオーネ的な撃ち合いを夢世界で終わらせるという一度で二度おいしいみたいなパワープレイも好き。『シビル・ウォー』や『彼のイメージ』とも共通する撮影と銃撃のshoot映画の系譜にあるが、それぞれがそれぞれの武器を手にする本作品が一番描き方として面白かった。