[オーストリア、イルカイ先生の教室] 60点
2024年ベルリン映画祭エンカウンターズ部門選出作品。ウィーンのファヴォリーテン地区にある小学校に通う25歳の子供たちの3年間を追ったドキュメンタリー。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
[乗るしかない、このサンドワームに!] 60点
前作にはそこまで惹かれなかったものの、アニャさんが出るならとアニャさんを浴びに初日IMAXまで突撃して、結局5秒くらいしか登場しなかったので泣いて帰っ>>続きを読む
[ドミニカ共和国、カバのペペの残留思念が語る物語] 70点
2024年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。ネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアス長編四作目。1993年、脱獄し潜伏中だった麻薬王>>続きを読む
[ネパール、シャンバラへゆく者] 80点
傑作。2024年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。ミン・バハドゥル・バム長編二作目。ネパールはヒマラヤ山麓にある小さな村には、一妻多夫の伝統がある。家系を維>>続きを読む
[戻らない記憶と消せない記憶、ならば未来は?] 80点
傑作。2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。ミシェル・フランコ長編八作目。デイケアセンターで働くシルヴィアはアルコール依存症から抜け>>続きを読む
[ガレル家子供世代の将来は如何に] 70点
2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。俳優になる10年前の1947年、フィリップ・ガレルの父モーリスは人形劇団に入団し活動していた。1950年にはク>>続きを読む
[ドイツ、おじさんに恋する少女の物語] 50点
2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。ダニエラ・クリエンによる同名小説の映画化作品。1990年夏、東ドイツの農村で暮らすマリアは写真家志望の恋人>>続きを読む
[アウシュヴィッツの隣で暮らす一家の日常] 60点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ジョナサン・グレイザー長編四作目。1943年、アウシュヴィッツ強制収容所の所長ルドルフ・ヘスは妻ヘドヴィ>>続きを読む
["愚者や動物みたいな何も考えない者は幸せだ"] 60点
ヤンチョー・ミクローシュ長編九作目。前年に製作した『The Confrontation』の続編としてTV用に製作したイタリア映画。多分唯一の>>続きを読む
[ある青年と不可視の王子] 70点
ピエール・クルトン長編二作目。16歳の青年ピエール=ジョセフ(PJ)は庭師になるために養成所に入る。そこで彼は、所長のフランソワーズ、植物学講師アルベルト、新しい>>続きを読む
[] 80点
2003年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。ブリュノ・デュモン長編三作目。ロサンゼルスから南カリフォルニアの砂漠地帯へと向かう写真家ディヴィッドと恋人(?)カティアを描いたロードム>>続きを読む
[アルメニアの教会群でカレンダーを作る夫婦の物語] 90点
大傑作。アトム・エゴヤン長編五作目。ある写真家とその妻は、カレンダー用写真の撮影のためアルメニアを訪れる。運転手兼案内人のアショットが熱心>>続きを読む
[] 80点
2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。オリヴィエ・アサイヤス長編15作目。中心にあるのはヴィルヘルム・メルヒオールが書いた『マローヤの蛇』という戯曲である。若い挑発的なシグリッドが>>続きを読む
[] 40点
2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ミシェル・アザナヴィシウス長編五作目。この年のコンペはSCREENの星取で3.0点以上を連発していたのだが、本作品はぶっちぎりの最下位(1.2>>続きを読む
[] 90点
大傑作。2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ダルデンヌ兄弟長編九作目。『ロゼッタ』に続く"仕事のために戦う"映画。休職明けに復帰準備をしていたら解雇されそうになっていて、他の従業>>続きを読む
[] 30点
2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。アトム・エゴヤン長編14作目。リニアで語るとボロが出るせいか、いつも通り意図不明な時系列乱しを使っていて、今回はそれが悪い方に働いて映画自体が>>続きを読む
[] 50点
2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。アブデラマン・シサコ長編四作目。走るガゼルを銃撃しつつトラックで追う男たちは"撃ち殺すな!疲れさせろ!"と言う。そして、砂漠に集められた部族の>>続きを読む
[ポルトガル、愛が彷徨う迷宮ホテルで] 80点
傑作。2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。2024年アカデミー国際長編映画賞ポルトガル代表。ジョアン・カニホ(João Canijo)長編最新>>続きを読む
[イザベル・ユペール、日本にて夫の亡霊と出会う] 30点
エリーズ・ジラール長編三作目。作家シドニーは日本で再販される初長編小説『影』のイベントのために、京都を訪れる。出迎えたのは溝口健三という物静>>続きを読む
[] 70点
エドゥアルド・ウィリアムズ長編三作目。まぁ物語はあってないようなものなので慣れるまでは退屈で、前半はほぼ記憶なし。ただ後半で覚醒してたとこはマジで凄かった。森の真ん中に放置されたカメラ>>続きを読む
[アルゼンチン、新言語習得のもたらす新たな可能性] 90点
大傑作。Nele Wohlatz単独長編一作目。シャオビンは両親に呼ばれてブエノスアイレスに来た内気な中国人の少女。冒頭ではスペイン語学校>>続きを読む
[崩壊寸前なエンツォ・フェラーリのある年] 70点
2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。マイケル・マン長編12作目。1957年夏、エンツォ・フェラーリは二つの危機に瀕していた。一つ目は家>>続きを読む
[] 30点
2016年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。グザヴィエ・ドラン長編六作目。12年ぶりに帰省したという主人公が、ついさっきまで一緒に生活してたくらいの温度感で家族喧嘩に巻き込まれる。玄関で>>続きを読む
[ネパール、視界の外側にある戦争] 80点
傑作。ミン・バハドゥル・バム長編一作目。ベルリン映画祭予習企画。2001年、ネパール北部の小さな村。この年は、1996年から続く内戦が短い停戦に至った年で>>続きを読む
[] 80点
2016年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ペドロ・アルモドバル長編20作目。アリス・マンローの短編集『Runaway』に収録された短編3本を原作としている。ここのところ変な映画ばかり観>>続きを読む
[] 60点
2016年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ジェフ・ニコルズ長編五作目。いきなり妊娠を告げられるシーンから始まるので驚いたが、なかなか良い選択と思った。ただ、それで終わりだとは思わなかっ>>続きを読む
[] 80点
1964年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。マルコ・フェレーリ長編五作目。出てくる男はカスばかりという、なかなか味の濃い映画。教会の厨房で多毛症の女性マリアに出会った興業主のアントニオは>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
[ベラ・バクスター、世界を知る]
2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品、金獅子賞受賞作品。ヨルゴス・ランティモス長編八作目。気色悪い設定と禍々しい色の空ということで実にガイ・マディンの香り>>続きを読む
[チェコ、物質的豊かさと精神的豊かさの綱引き] 80点
1981年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。イジー・メンツェル長編八作目。チェコを代表する作家ボフミル・フラバルの同名小説の映画化作品。登>>続きを読む
[フランス、緋色の帆を待ちわびて] 60点
ピエトロ・マルチェッロ長編三作目。第一次世界大戦の帰還兵ラファエルは、妻マリーは疎開していたノルマンディーの田舎村まで赴くが、マリーは既に亡くなっており、>>続きを読む
[] 50点
2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ケン・ローチの12回目の選出作品。アイルランド内戦でアメリカに渡っていた元活動家ジミーが10年ぶりに故郷に帰ってくるという、まさに『麦の穂をゆ>>続きを読む
[イタリア、過酷な土地に生きる羊飼いの決断] 70点
ヴィットリオ・デ・セータ長編一作目。サルディーニャ島オルゴゾロ村の羊飼いは、脆弱な土地を移動するという過酷な生活背景から、彼らの中にある掟に従い>>続きを読む
[無邪気な神話を喪失したブリュッセルの新たな拠り所はなにか] 80点
傑作。Bas Devos長編二作目。2016年に起こったブリュッセル連続テロ事件の余波を描いた一作。最初からテロ事件を描く予定で>>続きを読む
[自虐という体で若者に説教したいだけのモレッティ] 30点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ナンニ・モレッティ長編14作目。カンヌでの上映前にイタリアで公開されており、その時は結構評判が良>>続きを読む
[] 30点
2011年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品、パルムドール受賞作。テレンス・マリック長編五作目。ルベツキ四部作の一作目。冒頭で提示される通り、NatureとGraceの対立の物語で、それぞ>>続きを読む
[] 60点
2014年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品、パルムドール受賞作品。ヌリ・ビルゲ・ジェイラン長編七作目。毎度ジェイランのインテリカス男への圧倒的解像度に驚嘆させられるが、その頂点は本作品か>>続きを読む