【第81回ヴェネツィア映画祭 国際批評家週間出品】
エジプトのモハメド・ハムディ監督作品。ヴェネツィア映画祭国際批評家週間に出品された。
映像は非常に静謐で美しいが、物語が浅学にしてよく理解できなかった。海外評をみるとエジプトの政治状況が背景にあるようなのだが、その辺よく分かっていないのでどのあたりがそうなのかちょっと分からなかった。
物語については他の方に任せたい。映像としては好きな感じだった。ミントが身体から生えてくる奇病におかされた街で男たちは影から逃げる。その影というのがエジプトの社会なのだろうか。
非常にアート映画的で分かりやすくつくられている訳ではない。ただ、一カット一カットがキマっていて美しい。どこをとっても画になる。そういった映像を眺めているだけで世界観に浸れるタイプの作品。
物語は正直よく分からなかったが、凝ったカメラワークや美術が素晴らしく、アート映画好きなら刺さりそうな作品。