フロントスカイ

青春デンデケデケデケのフロントスカイのレビュー・感想・評価

青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)
4.8
体調を崩して寝室にこもったままの日々が続いた4月。ベッドから大好きな大林宣彦監督作品の青春映画の名作を鑑賞。

1960年代中頃の四国・香川県の観音寺市が舞台。
ベンチャーズに憧れ、ロックバンドに情熱を燃やす高校生たちの姿を軽妙でノスタルジックに描いた青春映画。懐かしい音楽を多数演奏してくれる。
(少し脱線)処変わってアメリカ。同じく地方の田舎町を舞台にして描かれた60年代青春グラフィティーと言えば、ジョージ・ルーカス監督の『アメリカン・グラフィティー』を思い出す。こちらはバンドの物語ではないが、全編にわたって50年代~60年代前半までのオールディーズ黄金時代の名曲の数々がバックに流れノスタルジー感満点。

軽妙でユーモラスかつ瑞々しくノスタルジックで遊び心のある大林監督の演出は、部活のバンド活動を通して成長していく高校生の青春時代を生き生きとテンポ良く描いている。
好きなことや目標に向かってひたすら一所懸命な姿が眩しく、その数々のエピソードがすべて青春そのもの。
四国弁?観音寺弁?が、何とも素朴で独特の雰囲気を醸し出してくれる。

「僕のわが人生で決して忘れえぬ体験をした。」と言う、高校最後の夏休み。
クラスメイトの幸代が突然家を訪ねて来て、「一緒に海水浴に行こう。」と...
セミの鳴き声、キラキラ輝く海、波の音、そしてキラキラ輝く彼女の笑顔。1日だけの初めての海水浴デートが初々しい。
ドキドキ❗️あの年頃の純粋さが何とも微笑ましくもあり愛おしい。海からの帰り、陽が少し傾き微かに夕陽色に輝く彼女の眩しい笑顔☺️
ちょっとの間タイムスリップして、柴山智加さんに今回も癒された🥰

ラストの防波堤のシーン
バンドメンバーの別れの場面。東京へ大学受験に行く主人公の藤原ちっくんを終身バンドリーダーとして表彰する他の4人の姿。友情がジーンと胸に染みる🥲
とにかく印象的ないろんなエピソードがたくさんありすぎて...

「愛しい歌の数々よ、どうぞ僕を守りたまえ!」🚞
何回も観たくなる愛おしくて愛おしくてたまらない青春映画だ‼️