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私の母の物語
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私の母の物語の作品紹介

私の母の物語のあらすじ

母は娘のウンソンに幼い頃の話を聞かせる。徴兵で引き裂かれた初恋、村に初めて電気が入った日、そして懐かしい自分の母親について...。思い出を紐解きながら、帰れない故郷への望郷の念は深まっていく。ウンソンは、母と家族の人生を漫画で描くことにするのだった。 キム・ウンソンの漫画『私の母の物語』を二人の若い映像作家がアニメ化した珠玉の一作。母親の思い出話に優しく寄り添う漫画家のすがたを素朴なタッチで軽妙に描いている。

私の母の物語の監督

キム・ソヨン

チャン・ミンヒ

原題
내 어머니 이야기/My Mother’s Story
製作年
2023年
製作国・地域
韓国
上映時間
15分
ジャンル
アニメショートフィルム・短編

『私の母の物語』に投稿された感想・評価

4.7
たった今、YouTubeで鑑賞。アーティスト公式チャンネルではなく、韓国の国公立の機関があげてるので観た。アニメや映画に特化した機関ではなく、どっちかといえばお堅いお役所的な団体があげていた。なんでかって?それは、この作品が朝鮮戦争をもろに扱った、教育的にも使える作品だからですよ。みじかいですけど。『はだしのゲン』的な。日本で言えばね。
で、観始めて、なんか変だと思ったの、この絵、どっかで見たことがある。あっ!20年以上前、一生懸命韓国のオルタナティブ・コミックスの本や情報をあつめてた時に、韓国語で読んだやつじゃないか!あぁあぁあ、懐かしいなぁ。涙で前が見えない……(まだ、始まって一分も経ってないよ)。たしか、キム・ウンソンだっけ。かなり前のことだから忘れてるし、いま、韓国語のウェブしらべても、昔のマイナーなことすぎて、こまかい情報がすこししか出てこない。SAI COMICSっていう、オルタナ系の雑誌で連載してたよ、この人の作品。多分。まさか、こういうカタチで再会できるとは。うーん。
作品自体の話にうつる。日本では第二次大戦や原爆・沖縄戦、スペインだったらスペイン内乱っていうふうに、参照するターニングポイントとしての戦争って、国によって違う。韓国では、それが、1950年から1953年の、朝鮮戦争なんですよね。このアニメにも、がっつり日本兵がでてくるし、ひとつだった朝鮮の、北朝鮮と韓国への分断。これですよ。韓国人なら始まって、時代設定を30秒観ただけで、ああ、ってそれがわかるくらいはっきりと、主題が提示され、物語が進行していく。だから、これはストーリーの面白さで引っ張っていくタイプのアニメじゃないの。韓国人(と北朝鮮人)には、最初から結末が、わかっちゃってる映画だから。細かい作画の仕掛けや、日常的なたわいもないやり取り。そういった、余白の多いストーリーが進行していく過程で引き込んでいくのが、この作品なんですよ。
あくまで、日常的に話が進んでいくのが特徴かな。別に、兵隊さんが虐殺したり、爆弾がおっこってきたりもあんまない。ただただ、ごく普通の日常に、戦争の足音が聞こえてくる。でも、それだけ。無事、韓国に逃げ延びて、一回もばっきゅんばっきゅんに巻き込まれることもないまま、現代の、歳とったおっかさんの話に戻る。日本の戦争ものに慣れてる自分からすると、この作品に描かれる風景や生活が、すごい、昔の韓国していて、異国情緒を感じてしまうというのもある。このアニメをYouTubeにあげている団体の名前が、国立民主主義教育研究所(スイマセン、韓国語そこまでできないんで、あやふやです)みたいな感じなのも、観たあとようやく理解できる。この作品は、韓国人のアイデンティティについての物語なんですね。
これ、韓国の政治や歴史に興味がないと、そこまで感心しないかもしれない。『イムジン川』みたいな、昔の左派の方は別ですよ、日本人でも(好きそうだな~、こういうの)。ふーん、ってなって、終わりなのよ。今の韓流好きのオタクっ子からしたら。僕自身は、非常にためになった作品。僕のレビュー読む方はね、どうしたって左寄りの方が多くなるのよ。別に政治的意見なんてない普通の方も多いけど。僕の観てきた映画が、ほぼ完全に左一色といってもいいからね。でも僕は、右的なオタクでもあるから、今の普通の左の方がいかない、韓国のアニメにもいっちゃう。まあ、ひとつ言えることは、直接的な描写はないので、どの陣営の日本人にも、不快感はない作品だということかな。ただ、地味だからね、面白くもないかもしれない(笑)。そんなとこですかね。よかったですよ。うん。