リュミエール映画を劇場で体験したいと思い、地元映画館で鑑賞。
50秒くらいの作品が100本ほど、解説ナレーション付きで次々と上映されていく。大学の映画史の授業で何本か見た記憶があるが、今回は修復が施されているということで非常に滑らかで、まるで現代の映像のような印象だった(いかにも昔っぽいカクカクしていて荒い感じもそれはそれで味わいがあるとは思う)。
1分弱という長さはそういえば今で言うショート動画に近いのではないか。映画(動画)の歴史は現在までずっと続いているんだなぁ。ただ、切り貼りで忙しないテンポ感のショート動画とは違い、リュミエール映画のカメラはだいたい固定されており、街路を人や馬や自転車などがそれぞれのスピードで動いたり、通行人が興味深そうにカメラを見つめたりする様子を一定の時間ずっと映し出している。その動きたちをただ観るのがとても面白く、豊かな気分になってくる。
130年前の人々は意外と現代人と変わらないようにも見えるし、身体の動かし方がやはり少し違ったり、街を歩く様子もどこかゆったりして楽しそうに見えたりする。翻って今の自分はどうだろうか?日常の見え方が少し変わるような気がした。