この作品は、
あくまでも主演は升毅さんである。
素直になれない父親善次が、
何かし理由をつけて、
言葉に出来なかったこと、
手紙を書けなかったこと、
息子に先立たれたこと、
を悔やんで生きている。
その対照として、
音を言葉として表現する美晴、
亡くなる間際まで描き続け絵本という形で残した光雄、
美晴より一日でもいいから長く生きていたい透子、
が登場する。
それぞれに悩みは抱えているが、
前向きになりつつあるのを見た善次も、
次第に変化が。
書道の先生の言葉が、
よかった。
自分の俳句が本の片隅に掲載され、
嬉しかったこと、
自分の文章がまんざらでもないと語ったことが、
全てだと思った。
たらればや 冷酒(さけ)で飲み込む あの言葉
2025年19作目