鹿田鹿雄チャームロッカー

遊星よりの物体Xの鹿田鹿雄チャームロッカーのレビュー・感想・評価

遊星よりの物体X(1951年製作の映画)
2.5
50/100点

原作から密室劇という要素が強調された映画となっている。

今作の大まかな内容は、「北極の基地という閉ざされた空間で、宇宙から来た謎の生命体が蘇り、襲いかかる」という密室サスペンス劇だ。
助けも簡単に来ないような北極という舞台で、博士や軍隊がいろいろな事実を発見し、生命体の正体を探ったり、口論することになる。

今作は「宇宙から来た謎の生命体が襲いかかる」という設定以外、原作とは話がほとんど異なる。
具体的には、なんと原作からすべての登場人物の名前が変更され、さらに生命体の特徴が変更されている。
加えて、ただの生命体ではないとはっきり分かる博士からの説明の脚色によって、原作とはまた異なる恐ろしさを実感できる。

原作であった生命体の恐怖が改変されたため、怖さがほとんど感じられなくなったため、残念ながら原作に敵うことはない。
原作を読む方がおすすめだが、何でも良いから暇をつぶしたいという方は観ても損はしないのではないだろうか。