べるーし

サンセット大通りのべるーしのレビュー・感想・評価

サンセット大通り(1950年製作の映画)
4.2
ビリー・ワイルダー初体験。

ある日、売れない脚本家ギリスは無声映画の大物女優ノーマスの邸宅に迷い込む。彼女が書いた脚本の修正を依頼されるギリスだが...というストーリー。


“ハリウッドでハリウッドを描きたかった”
今なら映画の作り手側を描いた作品こそ沢山ありますが、今作はその先駆け的な作品の一つなのではないでしょうか。当時のハリウッドの裏事情がよく分かる映画でありました。

今作もまた市民ケーンの様な光と闇、それも映画界ならではの描かれ方がなされておりましたね。現代の映画、即ち光。忘れ去られた過去のサイレント映画、即ち闇。カメラワークではそうしたものはありませんでしたが、サイレント映画を捨て去る当時の映画界への強い憤りすらも感じられて意欲的に見えましたな。

ただ、サイレント映画の大女優さんがただの老害くさい感じに見えてならなかったのがねww 多分、映画の歴史そのものすらも皮肉ってるのでしょうね

今の映画界(パラマウント)も、かつてのスターも、どちらにも抜け目があって、といったところに偏りの無さがあって良かったと思います。
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