ただの

アマチュアのただののレビュー・感想・評価

アマチュア(2025年製作の映画)
3.0
予告から設定と主人公の雰囲気に惹かれ視聴しました

ですが実際は描写が足りずむしろ脇が甘いシーンばかりなために設定に説得力のない主人公と、その主人公を全く追い詰められない無能な敵とのハラハラしない戦いを見せられとても退屈でした
例えば主人公が暗号解読班の経験を生かし復讐相手の所在を明らかにするシーン、いくつも決め手に欠ける情報を列挙した末に結局その写真に写り込んだ復讐相手の恋人のSNSだけで全部分かっちゃったのはマジでギャグでしかなかったです
また追手であるCIAは全ての対応が後手後手で全くやる気を感じられずもはや現実のCIAに怒られそうなレベルで無能です
そして一番の見せ場であるはずの復讐シーンはなんと予告でスケールデカいものは全て見せきっています
じゃあそれまでの準備や前振りで楽しめるかと思えばそういった描写は皆無です
そこがこの映画の見せ所のはずなのにそれを省くって一体何をしたいんでしょうか

『作者より頭の良いキャラは書けない』という言葉をひしひしと実感させられる作品でした
勿体なかったなあ…………

【以下ネタバレ】
頭脳派主人公の頑張り物語だけでなく、単なる復讐モノとしても実はこの映画はイマイチです
その原因の一つがインクワラインというキャラクターの描写です
というのも、インクワラインが『何もしなくていいから一緒に寝てほしい』って言ってくるシーン
同じ傷を持つ同士が性愛抜きで寄り添い癒し合うシーンにしたかったんでしょうが、どう考えても異性同士じゃなかったらこのシーンないですよね?と感じてしまいただただ未亡人のインクワラインが手近な男に色気づいたようにしか見えません
そして主人公がそれを受け入れるだけでなくわざわざ妻にするように抱きしめるという酷さ
そしてその後主人公が妻とインクワラインを同列に回想するシーンがあることでよりその不快さは強まり、主人公の妻に対する愛情って会ったばかりの女と並ぶ程度の愛なんだ…ふーん…となりそれ以降その程度の浅い動機の復讐がどうなろうがどうでもいいという気持ちになります

制作側が自身の作ろうとしている映画の設定の見せ所や魅力を全く分かってない作品だったと思います
本当に勿体ない
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    3.5以上は完全に好み