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The Coldest Winter in Peking(英題)
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『The Coldest Winter in Peking(英題)』に投稿された感想・評価

文革にまつわる映画は数多あるが、これほど真正面から批判的に描いた作品はそう多くは無いと思われる。1971年のアルバニア決議に伴い、常任理事国権限が中華民国から人民共和国へ移行した時期、1970年代の台湾は国策と世論に合わせて反共や抗日を題材にした愛国映画が多数制作されており、本作はそうした愛国映画群最末期の反共プロパガンダ映画らしい。
また、文革終了後の中国では「傷痕文学」という、文革で苦しんだ知識人や党員の悲劇を描き、10年間の虚偽的な姿勢を反省し、凄惨な歴史を直視し、真実を追求する文学ジャンルが流行した。魯彥周原作の謝晋監督作「天雲山物語(1980)」などがその代表だが、こちらは本土を離れた台湾における傷痕文学映画と見ても良さそうだ。
本作は現在でも中国では上映禁止で、百度百科や豆瓣にも一応記事自体は存在するが、内容は至って素気なく、豆瓣はコメントや評価など一切出来ないようになっている。

物語は文化大革命勃発直前から始まり、大規模な虐殺と混乱の過程を経て、四人組の逮捕に伴う文革終焉と四つの近代化政策が始まるまでの激動の時代を描く。
1966年、長期のイギリス留学から帰国した沈毅夫(チャーリー・チン)は北京国立科学院の副院長職を与えられた上、歓待を受ける。農村に下放されていた毅夫のかつての恋人、羅玲(シベール・フー)も、留学生である毅夫を監視する為、地方から呼び戻される。
久しぶりに家族や恋人と旧交を深める中、北京には地方から上京した1000万人もの紅衛兵が大挙していた。反革命、右派分子との武力衝突や、知識人への過酷な迫害投獄が連日行われる中、毛沢東の政敵である劉少奇派に属していた毅夫の父母にも迫害の手が迫っていた。狂気と殺戮の中、毅夫と玲はどのように生き延びればいいのか…という話。

プロットを三組の家族にフィーチャリングしているのは、10年に渡る、且つまた中国全土で起こった大規模な事件である為、余す所なく描写する事が困難という事もあるが、個人の尊厳、平穏な家族の日常が集団の破壊的暴力と混乱の渦中で失われていく過程を辿る上では寧ろ平明である。

四人組の逮捕後、文革時には毛沢東を称える集会に駆り出されていた子供達が、四人組が描かれた板に石を投げて遊んでいるシーンを毅夫が呆然と眺めるシーンが特に象徴的だが、文化大革命がいかに徹底された非人間性の遍在であったかは、全編に渡りグロテスクに、秀逸に表現されている。

自分の長子が率いる紅衛兵から激しい迫害を受けた科学者の飾沈沛(ラン・シャン)が、満身創痍になって家に帰ると、末の息子が毛沢東を称える台詞を暗唱している。せめて二人で逃げようと語り掛けるが、毛沢東崇拝に洗脳されている息子は父親を拒絶し、耳も貸さない。父と母に対する愛は、毛主席への海よりも深い愛には及ばないという。絶望しきった飾は息子と揉みあった挙句に絞め殺す。幼い息子の亡骸を抱えて、茫然と極寒の夜道を彷徨う。明け方、科学院の前に二つの亡骸が雪に埋まり横たわっていた…
この余りにも暗く、絶望的なシークエンスが悲しく美しい。

武力闘争(武斗)のシーンは急に映画のジャンル変わったのかと思うくらいゴア描写が激しい。

絶望的な結末の中、沈毅夫は最後に羅玲へ希望を語り掛ける。これを当時劇場で観た人々の心情は想像し難い。

「皇天在上,后土在下,冬天終會過去,天空也不會老是陰著,總有放晴的一天!善良的中國人,怎麼就該受這種苦難?(天地神明に誓って、冬はいつか過ぎ去り、空は暗いままではない。いつか晴れる日も来るだろう!善良な中国人が、何故このような苦難を受けなければならないのか?)」