城戸

BMXアドベンチャーの城戸のレビュー・感想・評価

BMXアドベンチャー(1983年製作の映画)
5.0
オールタイムベスト。色彩が美しすぎてずっと泣きながら見てた。海も空もやたら青くて外に出たくなるのだ。何よりも時間が生きている。トランシーバーというのがすごい。携帯電話とはまた違う、トランシーバーによる無線交信という、物体そのものを介したやり取りが三者の現在をつなぎ、時間というあるのかないのかよく分からない概念が浮かび上がってくる。ニコール・キッドマンが悪役に詰められているとき、ジェームズ・ラグトンとアンジェロ・ダンジェロはBMXの手入れをしている。ティーンエイジャーの不器用な告白を盗み聞きした女性警官は、意中の男性警官に手を伸ばす。カメラが現在から現在へと渡り歩く。同じ町で、同じ時間を過ごす。距離が離れていても、時間が繋がっていることをトランシーバーが保証し、その繋がりが結実する大団円。本当にすべてが生きている。本当に神映画。これ以上面白い映画なんか存在しないんだから映画を見る意味がなくなってしまった。
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