ワイン好き

ボウリング・フォー・コロンバインのワイン好きのレビュー・感想・評価

4.7
アメリカのドキュメンタリー映画はパンチが効いていて面白かった。

映画は1999年にコロンバイン高校で起きた銃乱射事件を中心にアメリカと銃について、ムーア監督自らがインタビューを通じて論じていく。
日本で言うと森達也のような映画の作りになっているなと感じた。

「自分の身は自分で守る」という権利、全米ライフル協会の力などがあり、アメリカで銃がなくなることは今後もないだろう。
映画の中で語られてたが、何か事件が起きるたびに銃を規制する方向ではなく、人々の恐怖心をあおってさらに銃の売り上げにつなげるという手法がアメリカを経済大国に成長させた。
その証拠に今回のコロナ騒動でアメリカでは銃が買い占められているらしい。。

事件が起きたコロンバイン高校では先生は勉強できない生徒に対して「失敗すると一生ダメ人間だ」と語っていたそうだ。アメリカという自由な国だからこそなのか、自らが経済的、人間的に落ちぶれるのを恐れる。弱者は差別され、強者になれば優遇されるという体質がある。
まるで日本のようだ。。これが資本主義で世界競争を勝ち抜く秘訣だとするならば、よくない兆候だろう。