1995年公開。配給はニュー・ライン・シネマ、ギャガ。監督はデヴィッド・フィンチャー、主演はブラッド・ピット。その他出演者にモーガン・フリーマン、グウィネス・パルトローら。「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追うベテラン刑事ウィリアム・サマセットと血気盛んな新人刑事デビッド・ミルズの姿を描いたサイコ・サスペンス。アンドリュー・ケヴィン・ウォーカーが1991年に書き上げた自主執筆の脚本であり、4年間を経てプロデューサー・アーノルド・コペルソンに渡り制作が実現した。全体的に暗く、不安感を増長させる雨の描写が多く、音響も相まってシリアスな空気感が重苦しく、息苦しかった。「PRIDE」(高慢)、「SLOTH」(怠惰) 、「GREED」(強欲)、「GLUTTONY」(暴食)、「LUST」(肉欲)に関連する殺人事件が次々と起こる。「ジョン・ドウ」 と名乗る犯人の目論みや目的、動機が不明のままで終わるモヤモヤにが残る「ENVY」(嫉妬)「WRATH」(憤怒) の結末が衝撃的。脱力感に苛まれた。改めて脚本の秀逸さに脱帽。