しろくま

ザ・ロックのしろくまのレビュー・感想・評価

ザ・ロック(1996年製作の映画)
3.9
《長官、報告しておこう!》
〝我々は、81人の民間人を人質として預かった。一瞬にして多くの命を奪う神経ガスミサイルの照準をサンフランシスコに合わせて発射体制に入っている。我々の要求は零時に伝える〟

ハメル准将(エド・ハリス)はベトナム戦争や湾岸戦争などを経験した歴戦の英雄だが、戦地で部下たちをないがしろに扱い見捨てた上に、戦死した部下の戦没者慰霊式典も行わず遺族に補償金も支払わない軍や政府のやり方に腹を立てていて、その思いに共感する部下を集めて、今回の作戦を決行したのだけど…。憤る気持ちは分かるが、それだったら、戦死した自分の部下とその遺族のために、軍や政府に対して謝罪と補償金を要求すればいいものを、何故に人質をとって身代金1億ドルを要求するのかなあ。身代金を保証金の財源に充てるって言っているけど、そんな犯罪に手を染めた金を貰っても、遺族の気持ちは晴れないと思うけどね。軍や政府が要求を飲まなければ、人質を殺して殺人ガスをバラまくっていうのも、あまりにも乱暴すぎて、どうなのッて感じで…。

迎え撃つのはFBI化学兵器処理班のグッドスピード(ニコラス・ケイジ)とアルカトラズ島の地理に詳しい脱獄のプロで現在服役中のメイソン(ショーン・コネリー)。なんやかんやがあって、結局二人で立ち向かうことになるのだけど…。

ショーン・コネリーさんのムショ暮らしボッサボサスタイルから、ダンディなイケおじに変身していくのがカッコよすぎて、流石大スターのオーラだね。戦闘能力ゼロのニコラス・ケイジさんが覚醒して無双になっていくのもイイ感じで、大満足のアクション映画に仕上がっている。

マイケル・ベイ監督といえば〝トランスフォ-マー〟シリーズが有名だけど、1990年代に手掛けた初期の3作品〝バッドボーイズ〟〝ザ・ロック〟〝アルマゲドン〟。この3本の方が断然お勧め。

視聴メモ:2024.08.11/111/地上波:カウントダウンシネマ231230放送
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