ぐりもち

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章のぐりもちのレビュー・感想・評価

5.0
眉目秀麗な人形から発せられる剣技と血飛沫とビームの虜にされて早八年、追いに追いかけたあの霹靂布袋劇がついぞ完結するということで、なんとか上映初日最終幕で観て参りましたよ「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章(2025年製作の映画)」ッ!わー!おわるーっ!やだーっ!!!!てゆかそもそも90分で終わらせるの無理くない???


◇ひとこと感想

冒頭絶対「これまでのThunderbolt Fantasy 東離劍遊紀は…!」があると思ってたら、まっっっったく振り返ることなく、さっきまで4期やってたくらいの勢いで始まってカフェオレ吹きかけましたが、えっ、あの大風呂敷たった90分で本当に畳めるんだ…、すごくない…ッ!?

以下ネタバレ含むよ。


◇ネタバレ含むフタコト感想

猊下の最期はラスボスの討滅エンドとしてはサイコーでしたけど一番無惨でしたね。”研鑽に研鑽を積んだ力が何でかサビになって霧散しちゃう見知らぬ土地”にトバされた上、”異世界鍛冶屋おじさん”に「農家になりなさい。もしくは麦粒。」と言われるのは火の鳥に「来世は虫です」と言われるよりはマシとはいえなかなかな終わり方だなと思いましたがそれよりも、あんなにも打倒に魂を燃やしていた天命(テンメイ)ちゃんに「もう手の届かないとこに行ったし」とめっちゃドライに見限られるサマが、なんとゆーか一番可哀想だなと思いつつグッときちゃいましたね。

アジベルファの操る3振の剣(?)が、どれもちょっと長さや太さが違うように見えたから、あれはきっと"時計の針"をモチーフとした武器だったのかなぁ、と思いつつ、え、まさか時を操る能力ってその武器のことなのひょっとして…などと思っては、歴史改変なんて本当は出来てなかったんじゃ…と推察したりなんだり。なんにしてもアジベルファの”曲がった父性愛”が影を落とすからこそ、嘲風(チョウフウ)の倫理観や正しさを超えた先にある”曲がった愛の賭し方”が、めちゃめちゃグッとくるラストでしたね。

魔界の王たるアケイドスが、主人公の語る悪逆非道な未来構想に「正気かッ!?」とドン引くさまはあまりにも面白過ぎてガクガクしてしまいました。ただ、凜(リン)との一騎打ちの映像美たるやすンンンばらしかったですね、つばぜり合いの度に闇から姿が現れるのとか、もうめっちゃカッコよかったぁぁぁ。でっかいスクリーンで観る霹靂布袋劇の神髄は、1度観るだけじゃもったいない価値があったなあと。何度も観たい。


最大の謎である殤(ショウ)の旦那の正体が明かされました。なるほど、そういうことだったのか。旦那の時を渡る剣遊記はここに始まりここに終わり、そして続いていくのかぁ、と、非常に胸熱なお話でした。ただ一方で、常に殤(ショウ)と別たれてしまい続ける天命(テンメイ)ちゃんを想うとひたすらに泣けてきてしまう。旦那はもうどこかで気付いていたのか、それともこの先に知ることになるのか、どうあれこの先の物語できっと二人はまた出会えるのかなぁ。”暫し別れ辿り着くまで。名も無き歴史を束ね邂逅の海へと”、信じて願いたいエンディングでした。めっちゃ得も言なぁ。船頭さん、よろしくお願いしますね…!

にしても。
凜(リン)には”殤(ショウ)の旦那との何かしらのつながりがないと…”と思い込んでましたが、全然、全く、なんの因縁も因果もなく、ただただ「地蔵の前で出会った面白げな男をからかってやろう」という、”あの出会いだけがあった”という、ホントにただそれだけの事だったっていうオチが、もう、なんでしょう?めっちゃくちゃ得も言し、グッとくるし、超絶面白、文句なしの大団円に、最高に楽しませていただきましたッ!ほんとに驚天動地の幻想忌憚、ここに極まれりでしたッ!ありがとうございましたーっ!


こんな拙文にたどり着いてる方が観てないわけないとは思いますが、万一ご覧になられてない方。1話たりともおもろくない回はないし、秒で時間溶けますから、是非とも全話観てくださいませ。

端折る前の原文感想や、TVシリーズの各話感想など自サイトにまとめてます。ご興味ありましたら以下よりどーぞ。
https://driedtext.typhoonikka.com/?p=21109
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