【声の主】
MyFFFの2本目はこちら「クロード・コンセイユの不思議な冒険」でした。
森の中で夫と穏やかな隠居生活を送るクロード・コンセイユ。
大自然に囲まれながら、鳥のさえずりを聴いたり、その声を録音したりしながら悠々自適な毎日を過ごしていました。
しかし、ある日、突如として彼女の携帯電話が鳴りやまなくなり、彼女の静かな生活は一変してしまう・・・っていうお話。
まぁ森の中で木々に囲まれながらひっそりと・・・っていう悠々自適な生き方ってちょっと憧れるな~って思いつつも、dmさんは虫(特に蚊やらハチ🐝やら)が好きではないので、どちらかというと「山の麓の雄大な自然」とか「海辺に佇む一軒家」とかのほうが有難い(^^)
でも、森の中はマイナスイオンも凄いだろうし、空気もキレイだろうし、夏は涼しそうだし、環境的にはとても良さそうだけどね。
そんな環境で老後のセカンドライフを過ごしているコンセイユ夫妻。
彼らは珍しい野鳥の鳴き声などを録音して、それを図鑑のようにファイリングしてインターネット上に公開するのが趣味だった。
そんなあるとき、彼女の携帯がひっきりなしになり始める。
しかし、どれも間違い電話のようだ。
最初の数件はやり過ごしたものの、日を追うごとにどんどん自体はエスカレートしていき・・・
そんなある日コンセイユは留守番電話のメッセージに残されたキーワードから、この「事件」のヒントを探り出そうとインターネットを検索する。
そして辿り着く「Leys」という女性ラッパー。
彼女がアップした新曲の中で『これが私の番号📱よ!』と歌っている電話番号こそ、架空の番号ではなく偶然にもコンセイユの番号だったんですね。
・・・・っていうか、それくらいチェックせんもんかね・・😅
案の定、大人気ラッパーの歌の中で出てきた番号なもんだから、みんな真偽の程はわからなくても「とりあえず」掛けてみちゃうんですね。
まぁその気持ちはわからなくもないけど・・・。
でも、かかってくるのは「間違い電話」だけとは限らず、中にはそれに乗じた「イタズラ電話」もかなりありました。
そう考えると、小鳥たちのさえずりのなんと穏やかな事か・・・・。
クロードは小鳥たちの声を録音するために「マイク」と「ヘッドホン」を使用するんだけど、奇しくもその「声」を再生するときって、電話と同じように「スピーカー」を通した声となってこちらに届くんですね。
小鳥たちの鳴き声は人間の言葉ではないのに、不思議と何を言っているのかがわかるような気さえしてくる。
なのに、いたずら電話の主の声は。同じ人間同士のはずなのに何を言っているのかわからない・・・・
もちろん、人間同士だからこそ「難しい要求」なんかもあったりするのかもしれないけど、それにしても「耳(心)が受け付けない声」のなんと多い事か・・・。
自分の名前を明かさないイタズラ電話なんかも、ある意味では「匿名性を使った暴力」でもあると思うんですよね。
もちろん昔からそういうことする人は一定数いたけど、段々とそういう「人間」に嫌気が差してくる人も多くなっているのかもしれないね。
森の中で鳥たちのさえずりだけを聴いて生きる。
もしかしたら、耳にも心にも一番優しい生き方なのかもしれないね。