このレビューはネタバレを含みます
原作はA•ガーランドの『四次元立方体』。それぞれ違う境遇で生きていた人物達が、とある一点でもって一気に合流する(四次元立方体自体の説明参照)というのが原作のクライマックスなのだが、映画自体はそれでパッタリと終わってしまっている。原作には、その合流したことに登場人物達が影響を受けているという事が描かれていて、出会いによって心象が変化する、それが人生だ、と読者が共感できるリアリティがある。合流後の人物達の変化まで描ききれば、進化した映画になり、凡作にらならなかったはずだ。