ゆっきー

花ちりぬのゆっきーのレビュー・感想・評価

花ちりぬ(1938年製作の映画)
4.0
画面に女性しか出てこずひとつの御屋敷(芸者が働くとこ)からカメラは出ないというむっちゃ実験的な内容で、男の存在は画面の外からの声で表現されている。完全にキューカーの『女性たち』やん!と思いきやキューカーのそれより1年早いのがすごい。

場面展開はないが鳥羽・伏見の戦いによる非日常感に不覚にもワクワクしてしまう。花井蘭子を真正面から撮って、彼女が泣き崩れて画面の下方にフェードアウトすると、その彼女の背後から水上玲子が現れる場面が良い。

ラストショットはほぼ黒沢清『カリスマ』。
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