マ帆

メアリー&マックスのマ帆のレビュー・感想・評価

メアリー&マックス(2009年製作の映画)
4.6
2年前の夏、人生で1番病んでた時期にとある映画サイトが"死にたい程じゃないけど生きづらい。この感覚がわかる人は死ぬ程好きになると思う。"と紹介していて、再生ボタン押したら涙が止まらなくなり、逆に頭痛で1日寝込む羽目になった映画。

不幸にまみれた少女メアリー&アスペルガー症候群の男マックスの文通とそこから生まれる小さな"救い"の実話。

メアリーの声をトニ・コレットが担当したクレイアニメのストップモーションで、ナイトメアービフォアクリスマス的なダークかつキモ可愛い世界観でありながらも内容はかなり重くて、他愛もない話をしている2人の手紙にはいつも涙が滲んでる。

言葉で説明されないと分からない、新しい経験や外出が恐怖、表情図鑑を見ないと笑顔を作れない、涙の流し方が分からない、などアスペルガー症候群の描写はかなりリアル。

鑑賞中ズシンと暗く重い気持ちになるかもしれないけど、逆に暗く重い気持ちの夜に観るメアリー&マックスはこの上なく至高なのです、、。

孤独なマックスのモノクロの世界にある日突然入り込んできたセピア色。メアリーのピュアさにマックスも変わっていく、かと思いきやメアリーもメアリーで毒親や見た目のコンプレックスを抱えていてそうもいかない。

近づいたり離れたりを繰り返す2人が迎えるラストには号泣、、。

誰にだってその人を大切に想う人はいると言うけどそれが1人もいないと感じてる人はたくさんいる。そう感じた時手にするのが片手いっぱいのバリウムとロープじゃなくこの映画なら良いなと思う。

一度観れば必ず心の何処かに残り続ける救いの映画です。🙏🏼

あとサントラが神すぎて観た後数日はリピる。

‘‘人生はとても長い歩道によく似ている
いつか僕たちの道が交差して
コンデンスミルクを分けたいね ’’

P.S.アールグレイっていう響きが好きってめっちゃ共感

P.P.S.脂肪の妖精がいたら良いのに もめっちゃ共感

P.P.P.S.万引きはビニール袋の節約っていう思考もめっちゃ好き
マ帆

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