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スリ(掏摸)のILLminoruvskyのレビュー・感想・評価

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)
3.8
原題『Pickpocket』(1959)

監督・脚本 : ロベール・ブレッソン
撮影 : レオンス・アンリ・ビュレル
編集 : レイモン・ラミー
音楽 : ジャン=バティスト・リュリ
出演 : マルタン・ラサール、マリカ・グリーン、他

スリに熱中する孤独な貧乏学生の運命の行く末を描いたクライムサスペンス映画。

ドストエフスキーの「罪と罰」に想を得て、同作の主人公ラスコーリニコフ青年と同様、優れた人間は法を犯しても許されるという傲岸不遜な人生哲学を持つ1人の貧しい青年の姿を、冷徹な眼差しでじっくりと描写した作品。

ブレッソンは自身の作品を「シネマトグラフ」と呼んだらしいが、僕は「映画」を凄く感じる。

誰もが指摘するだろうが、"手"のクローズアップはやはり至高。
「映画」だ。
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