そのクープラで印象的なのがふたりの会話。ドームの内側の円形の通路の向こうとこちらで、天井のドームの窪みを通して話が通じるというシーン。ディックが言う。ローマに来て見つけた素晴らしいものは、二つの青い瞳と魅力的な唇だ(Due occhi azzurri e una bocca incantebole. )。でも瞳と唇は食い違いばかり。瞳は約束するのだけど、唇は拒絶するんだ(Gli occhi promettono ma la bocca rifiuta)。するとマリアが答える。わたしの瞳は何も約束していないわ。
«Noi non chiederemo all'Italia che un piccolo pezzo di terra, quello necessario per seppellire i nostri morti». (われわれがイタリアに求めるのはほんの一握り土地だけだ。我々の死者を葬るために必要なだけでかまわない)
しかし、最後の morti を黒板に書く直前、ディックが現れる。休暇が終わって前線に戻るというのだ。彼はマリアに日記を託す。母のいる故郷を離れるところから、ふたりの出会いまでが書かれているという。もし戻らなかったら、母に届けてほしいというと、書き忘れていたと日記の最後にひとこと記す。Arrivederci (さようなら/また会いましょう)。