悪魔のいけにえをベースに作られたベタなホラー映画。車の故障やキチガイ一家、怪しい家などベタベタなホラーなので驚きには欠けるが、ベタな展開に笑いつつ、安心感を感じながら観ることができる。
ただ、この映画を観ることで、悪魔のいけにえがいかに素晴らしい映画なのかということをあらためて感じた。この映画はキチガイ一家や登場人物の異常性をあまり掘り下げてないので行動の恐ろしさに鬼気迫ったものを感じない。あまりに掘り下げてないので必要かどうか分からない登場人物さえいた。しかし、悪魔のいけにえでは、最初の車の中でのお兄ちゃんとのシーンで作品の持つ雰囲気が全て伝わり、あのお兄ちゃんがいる家族というだけで、全く掘り下げなくてもキチガイ一家の異常性をありありと感じられた。そのおかげで全編に緊張感を持って観ることができ、恐怖も笑いも大きかった。この映画ではそういったところがなく、いまいち登場人物の行動とそこにある恐怖が感じられず、物語を貫くものが無かった。
しかし、怖くはなくともこの映画のカラフルポップなホラーはとても楽しく、ひょっとしたらディズニーがリメイクしたら子ども受けするんじゃない？と思った。
