尿道流れ者

超・悪人の尿道流れ者のレビュー・感想・評価

超・悪人(2011年製作の映画)
3.8
とてつもなく超越的なバランス感覚で存在する物事が確かにこの世界にはあって、出自も理念も分からない、といってもそんなものがその存在の何かを論理的に丁寧に説明付けるわけでもないというものがある。
その代表格が飲尿健康法や元祖生理用ショーツに陰茎ねじ込み健康法。その不健全なメソッドで健康という結果にたどり着こうとするアンビバレントな発想は、そこに行き着いた時点で病的と言えるし、一周回って健康かもしれないという感じもする。

この映画は観る飲尿健康法と言える代物であって、耐えられない香りとともに健康な何かを与えてくれる。

レイプからの純愛。宇野祥平の気味悪さ。受け入れられない特殊な解けあいだが、登場人物達の生きてる感は鬼気迫る健全さを内に秘めていて、なんとなく救われるものがある。ここまでやっておいて不健康なんて言ってられないというか、開き直って健康だと言い切るしかない。目に見えないプロセスをさておき、とりあえず答えに辿り着く。それが見せかけであっても、力強いものだった。