チッコーネ

黒い賭博師 悪魔の左手のチッコーネのレビュー・感想・評価

黒い賭博師 悪魔の左手(1966年製作の映画)
3.0
『唇からナイフ』、『サイレンサー』などの無国籍コミック演出を取り入れようという気概が伝わる…、真っ先に連想された『カジノロワイヤル』より、本作の方が早いというのはすごいことかも。

監督の要望に応えようとするサブキャラたちの演技は上滑り…、不味い英語台詞が続く中、ジュディ・ウォングの発音のみまともだった。
小林旭に充てられた「若干シラケた客観的態度」という引き算演出は正解で、彼をことのほか魅力的に見せている。
本作撮影時点でもシルエットは結構ムチムチ、シリーズ前作に続き上半身裸で、明らかに『事後』を意識させる艶笑場面も。
主題歌の歌唱も味があって素晴らしい、また『銀糸ベスト』というスタイリングがキッチュ。
二谷英明は数少ない(付け)髭ありヴァージョン、いつも生やしていれば良かったのに…、原泉の怪演も楽しい。