久保田靖史

バージンブルースの久保田靖史のレビュー・感想・評価

バージンブルース(1974年製作の映画)
3.0
 東京の女子寮に居る浪人生(秋吉久美子)が、実は集団万引の常習犯で、故郷・岡山への逃亡中に知り合った中年男(長門裕之)と過ごす数日間を描いたロードムーヴィーです。
 私は70年代の日本文化に強く惹かれてまして、この映画に出てくる東京や岡山の細かい部分がとても興味深いのです。ラブホテル目黒エンペラーとか、深夜ラジオ放送を聴きながら勉強するポスターだらけの浪人生の部屋や、銀行のATMのアナログ具合など70年代マニアにはたまらない内容です。
 映画の出来はイマイチですが、20歳の秋吉久美子のキュートさと、この曲の主題歌を歌う野坂昭如本人の「黒の舟唄」フルコーラスが聴けることで、この映画を観る価値はあるかと思います。
久保田靖史

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