山形国際ドキュメンタリー映画祭にて。ウェリントン在住の小説家であるフィオナ・キッドマンが、著作を引用しながら半生を独白する。主観性が徹底されていて、少し前に観た『遠い山なみの光』を思い浮かべていたのだが、最後にとある一節を読み上げる時の彼女の様子で、真実味がグッと高まって心にきた。ウェリントンの風景も綺麗だった。

プログラム・コーディネーターによる解説もあり満足度は高かったが、お客さんは少なめだった。他のプログラムに埋もれちゃっているのかな。入場無料だしもっと多くの人に来てほしい。

YIDFF2025

全くもって良くないと思う。
カメラは如何にもこの女性を扇情的に映そうと躍起になっており、目の前で自身の生い立ちを語る者を無視していると言って良いようなショットが続いていく。
被写体と対置されるべき制作陣が己の手つきのみで何かを語ろうとしている。