とても地味だが面白い。今のソーシャルメディアの文脈を読み取らず批判が過激化していく様や一部だけ切り取って大騒ぎする様ととても似ていて迷惑な話だし、根拠なき批判や誹謗中傷が人を追い込んでしまう恐ろしさを改めて感じた。
気候変動の研究所からハッキングされた文書とEメールが気候変動否定論者によって公開され、地球温暖化の証拠を捏造しているとスキャンダルになった「クライメートゲート」スキャンダルの渦中のフィル・ジョーンズ博士を描いたもの。

誤読や誤解や曲解をしたまま暴走するヤツってタチ悪すぎるが、ジョーンズ博士の場合は事が大きくなりすぎて悲惨。
自身の研究を否定しようとする勢力に説得力ある反論で対抗しなければならない。話のプロでもなく、気が弱そうなジョーンズ博士がどんどん追い込まれていく姿がしんどい。
結末を知っている人でも、こうやってその経過を見せられるとツラい。

彼をサポートするために派遣された危機管理チーム？のサムとニールがとても良い働きをした。演じているのはジョージ・マッケイとジェローム・フリン。
彼らがいなかったらジョーンズ博士の心は折れていたのではないか。

小さな子供を持つサムには気候変動の実態と今後を知るには単なる仕事としてだけではないし、真剣に将来の環境について考えているから他人事ではない。
多くの人が彼のように真剣に考えれば、ジョーンズ博士の警告を真っ向から否定などできないはずなんだよね。少なくとも考えるはず。

• #天才博士学者発明者映画_みむさん