じゅんP

NARC ナークのじゅんPのレビュー・感想・評価

NARC ナーク(2002年製作の映画)
3.8
白と黒のグラデーションの中で揺れる作品のカラーを端的に見せ切るオープニングから、ひたすら暗く不安定。

構想や制作のタイミングが時系列的にどうだったのかはわかりませんが、9.11後の機運を感じさせる麻薬捜査官モノ。

どーしても退屈になりがちな「捜査を進める」時間に並列して描かれる、ジェイソン・パトリック&レイ・リオッタ演じる2人の刑事の人となり。同時に浮かび上がる影が膨らみ、彼らが身を置く環境が可視化されることで滲み出てくる低体温の緊張感がじわじわと効いてくる。

犯罪に染まり、犯罪に振り回され、空虚に軽くなった命は乾いた埃をたて、ざらついた感情だけが残る。
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