CANACO

危険な情事のCANACOのネタバレレビュー・内容・結末

危険な情事(1987年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ディズニーの実写版『101』のクルエラも演じている女優グレン・クローズと、私生活ではセックス依存症だったマイケル・ダグラスが演じた、ある男女の物語。

一晩限りの関係のつもりが、とんでもない泥沼展開になるというお話。非常にわかりやすい設定&スピード展開で飽きずに最後まで観られる。

元祖ストーカー&メンヘラのアレックスを演じきったグレン・クローズの演技が凄い。メンヘラになるスピードがあまりに速すぎて、「え、この短期間でこんな奴のどこをそんなに好きになった?」と謎だったが、恋とはそういうものだと言い聞かせて処理。

いきなりクライマックスで、そのあと延々とかつ堂々と付きまとわれる。ここまで実は話が通じない36歳に追いかけられたらもちろん怖いし妻子(と兎)はお気の毒としか言えないけど、最後はモンスターみたいな退治のされ方しちゃって、同性としてはちょっと同情。

妊娠を盾に結婚を迫る王道のシーンは、男性にとっては恐らく最高にイヤなタイミング。だけど本作がユニークなのは、恐らく本当に妊娠している設定にしたこと。妊娠してたら彼女を殺せない気もするけど……これも正当防衛ということで処理。

本筋と関係ないけど、ずっと可愛い息子だと思っていた子が、後半で娘だとわかるサプライズ(?)もあり。奥さんもすごく可愛い。

エイドリアン・ライン監督作品を初めて鑑賞した。本作に加えて、フラッシュダンスとナインハーフと幸福の条件とロリータと運命の女を撮ってるとか、どんだけ男女ネタが好きなのと思いつつも、ここまで徹底してると愛を撮ることをライフワークにしてるんだろうなと勝手に感じる。

このドロドロ展開でアカデミー賞6部門ノミネートは監督と役者陣の実力だと思う。確かに映像はスタイリッシュ。序盤のアレックスは本当に大人の魅力にあふれてて素敵だった。
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