裏組織に命を狙われている上流階級の女子大生が、卒業式が終わるまでの期間、私立探偵に警護を依頼する。女子大生と探偵助手の交流をハードボイルド・コメディ調に描いている、日活ロマンポルノ。六月劇場製作。

「命を狙われているからガードマンをやってちょうだい」と依頼された探偵助手が、女子大生たちの奔放な性生活を尻目にしながら、任務を遂行させようとする。アルコールに依存している探偵のボス（下元史朗）が、コメディ・リリーフとなっている。

ヒロインが置かれている境遇を開示せずに、サスペンス・ドラマを進行させていく作風だが、「お嬢さまはホテトル嬢」というネタバレに直結するキャッチ・コピーが付いているため、何となくオチが見えてしまう。そこは、寛大な心で受け止めるべし。

当時話題になっていた"セカンド・バージン症候群"を根底にしながら、オトナになれないオトナの女性を鮮やかにスケッチしている作品。"第2の処女"を足枷にしたままで、若さを失ってしまうことへの焦燥感が伝わってくる。