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三十九夜のDのレビュー・感想・評価

三十九夜(1935年製作の映画)
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イギリス時代のヒッチコック作品を厳選
GW限定🉐特集その④

ヒッチのイギリス時代の最高傑作として、「バルカン超特急」と双璧と評されている本作は、ヒッチの敬愛するジョン・バカンの小説「三十九階段」が原作。

列車の中や宿屋で、いつ主人公が発見されるかというハラハラ感の演出はさすがである。

ヒッチお得意の無実の男の逃亡劇、そこに相棒として参加させられるはめになる美女。

ヒッチ映画として取り上げられることの多い、無実の罪で逃走もしくは陰謀に巻き込まれて機密等を探し求める、といったテーマ多い中、その2つともが交りあっている贅沢仕様。

これは紛れもなく、「北北西に進路を取れ」と似た形で、もちろんあれエンタメに優れているわけでもスタイリッシュでもないが、90弱のコンパクトながら、ディティールに富んだ演出は流石。

いま見ても美男美女のロバートドーナットとマデリン・キャロルが「手錠で繋がれ逃げ回る男女」という設定をこなす最古典的作品。
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