AV女優との同棲生活を記録しているドキュメンタリー製作者が、エスカレートしていく撮影に戸惑いを覚え始める。ドキュメンタリー撮影隊の奮闘ぶりを追っている、日活ロマンポルノ。フィルムシティ製作。ロマンXシリーズ。

フィクションとドキュメンタリーが渾然一体となっている、末期ロマンポルノの定番シリーズ。超低予算のトラッシュ系だが、AV女優のポテンシャルを模索しながら、どうにかこうにか新機軸のポルノを創り出そうとする、気概が伝わってくる。

行為に至るまでの過程がリアルに記録されているのかと思いきや、不自然な箇所で編集点が入り、次のカットで早くも合体している。また、主演女優の声質が個性的であり、首を絞められた鶏のような声を発するため、背中がむず痒くなってくる。

後半部に入ると、撮影スタッフのスッタモンダを描きながら、女優と男優を増やして、酒池肉林の乱交へと繋げていく。ハプニング性重視のバタついた演出に可愛げがあり、企画系AVの先駆けを堪能することができる。