このレビューはネタバレを含みます
なんとなく、トリュフォーの『大人は判ってくれない』に似た感じだと思った。
前半の家族の不和、それをなんとかしようとする主人公レンコの奔走する姿がキュートで良い。
それだけでなく、きちんと思春期が故の葛藤も描かれていてgood。
ただ、後半の祭りのあとの単独行動があんまり好きじゃなかった。
それまでが結構現実に足のついた作風だったのに、急に幻想的なシーンで抽象的な見せ方になり、戸惑ってしまった。
トリュフォーは救いのない展開で最後に海のシーンで希望を見出せたが、今作は急にレンコが『おめでとうございます』と言い出して、いや受け入れ早すぎじゃない?となってしまった。