す

独裁者のすのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
5.0
1940年に製作されたなんてとても信じられないくらいコメディとして今も面白いし、チャップリンのメッセージが80年経っても当たり前になってないことが悲しくもある。「面白い」と「考えさせられる」がこんなに共存してる映画って他にない気がするし、今後もなかなか生まれないと思う。今プーチン版のThe Great Dictatorを作ったら、不謹慎って叩かれそう…

ハンナがWe all should fight back.と言ったり、最後の演説シーンでもFight for liberty!と言ったり、独裁に対抗するための戦争を肯定してるかのように捉えられそうだけど、暴力に暴力で対抗するのは嫌だ、という描写がちゃんと含まれている。追放された党員が官邸を焼き討ちしようとユダヤ人をけしかける場面。ビビりながら自爆する役を押し付け合った挙句、暴力に訴えるのは俺たちのすることじゃない、と思いとどまる。

何と言っても最後の床屋の演説シーン。最初の独裁者の演説と対比されて、際立っている。

Liberty would never perish.
Soldiers, don't give yourself to the brutes.
You are not machines. You are not cattle. You are men.

※Netflixさん、字幕翻訳者のクレジット出してほしいです!!
す