リア王』を基に繰り広げる黒沢監督が練り上げた見事な時代劇絵巻。
父親が息子三兄弟に協力して国を治めるように諭して領主の座を退く。しかし三兄弟は権力を一手に得てしまおうと争いを始める。それを知った父親は発狂してしまい戦乱の地を彷徨い歩く。その父親の処遇も兄弟の中でも大きく異なって殺害をし、権力の確立を図る者まで出てしまう・・・・。
この作品は実に興味深く鑑賞させて貰いました。発狂した殿様に最後まで寄り添う従者を演じたピーターさんの好きではない殿様を守り続ける姿を見事に演じきった姿、それに原田三枝子さんの長男の狂気に満ちた奥方を姿を演じた演技力に引き込まれました。