Yuki

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のYukiのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
5.0
大傑作。
素晴らし過ぎた。

アニメーションのクオリティをいうのは野暮だけど、
アクション、デザイン、一挙手一投足
全て格好良くて個人的にも全部が全部ガツンとツボに入った

こういうSF作品で成りがちな
わざとらしい説明にならずに
本当に自然に没入して世界観が頭に染み込んできた。
脚本と演出、本当に素晴らしい。。。
アクションシーンは全て格好良過ぎた。。
ガジェットやアイテムも超シンプルなデザインで格好いい。。
ホレマシタ。

特殊な形をした愛(?)

推し進められ続けた人間の左脳的世界はディストピア

真ん中真ん中。



冒頭の少佐の語り”緩やかな死”ここで一気に自分の中でこの作品に一気に没入する決定打になり、最高の作品だと確信しました
いてもたってもいられなくて画面の前で拍手したのは久しぶりです
ありがとうございました。

人間は
物や生命の秘密を知りたいという深い欲望に動機づけられて、
全てを知ろうとするから何も知ることはできない。本当に欲しかったものを何も得ることができない。

結果その先にあるのは自己の破壊。

人間の秘密、相手の、そして自分の秘密に迫りたいというこの渇望こそ、人間の残虐行為の激しさの背後にある本質的な動機。
圧倒的なサディズムな世界だと思う。

最も理想とする世界のまさに
真逆の世界。

個々人の環世界をも蝕む
攻殻機動隊のこの世界のディストピアで
自分を自分たらしめるものとは。


海に自分を曝すことで生を実感していながら
記憶に情報によって自分が何かわかること、
「これが自分」という”執着”
それによる限界と制約を理解している事への矛盾への葛藤

少佐の欲望がこの作中で
一番人間臭すぎて超魅力的。。。


人間は流動的だとも作中で語られていたように
常に変化し続ける。
みんな誰でもない。最初から誰でもない。
どれだけ大きくなったように思えても常に誰でもない。

ただ「どう生きたいか」それが個々人の性格、そして未来。今までの軌跡を形づくると思う

過去の記憶と情報でしか自分を捉えられないようなこのディストピアで
“今を生きる”ということをしっかり捉えることはできるのか。



現実とは違う
この攻殻機動隊の世界の中でなし得てしまう”愛”自体とも取れるような

また反対に
自分のゴースト、魂
世界に対する関わりにおいての
“愛する”ことを放棄したとも取れるような

最後の”融合”
あの後の行為がどんなものになるのか

見届けてみたいっ!!

超最高のアニメーションであり
超最高な作品で、
素晴らしすぎる芸術だったな。

人生Bestです。。
Yuki

Yuki