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絞死刑のwatarihiroのレビュー・感想・評価

絞死刑(1968年製作の映画)
3.9
在日朝鮮人死刑囚、Rは強姦致死等の罪で絞首刑に処せられたが、絞縄にぶら下がったRの脈はいつまで経っても停止せず、処刑は失敗。縄を解かれたRは次第に意識を取り戻すが、記憶を失い、心神喪失となっていた。再度執行したいが、刑事訴訟法により、心神喪失状態では執行を停止しなければならなかった、、、。

画面に映る絞死刑と強烈なタイトル。そしてナレーションされる死刑まで執行する様子と部屋。こんな緊張感のあるオープニングは中々ない。

執行されたかと思えば、生きていた。そしてシリアスな雰囲気からコメディな雰囲気に変わる。記憶を失った死刑囚の記憶を取り戻そうと教育部長が他を巻き込んで、コントみたいのを始めたのは可笑しくて、、、笑 空想の世界に入るシーンも楽しかった。

アイデンティティ、死刑制度の存在意義などを考えさせてくれる深いやりとりもあり。これは今後も名作として語られてほしい。
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