家族との穏やかな日々を大切に過ごす清左衛門(北大路欣也)。 亡き妻の墓参の帰り、小さな墓前に立ち尽くす若い夫婦、結城友助(佐藤流司)と妻・はなえ(山谷花純)に出会う。一年ほど前に幼い息子を亡くし、深い悲しみに沈んでいた。 友助は、はなえを思いやり、励ましとして絹の着物を贈り、はなえも一時は元気を取り戻したように見えたが・・・。 一方、富商・能登屋(上川隆也)の支援を受け進められていた藩の開墾工事が突如中止に。その指揮を執っていた佐伯熊太(伊東四朗)の旧友・榊甚左衛門(藤岡弘、)が切腹したとの報せが届く。清左衛門と熊太は榊の死に疑問を抱き、その真相を探り始める。そんな折、藩が倹約令を出す。それは友助、はなえの生活にも暗い影を落とし、やがて二人の身にある事件が―。 果たして、清左衛門がたどり着いた哀しき真相とは―。 「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ―」
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